■先週の血統ピックアップ


・3/22 スプリングS(GII・中山・芝1800m)
 中団を追走したガロアクリークが直線で外から鋭く伸びて重賞初制覇を飾りました。ここまで3戦1勝、前走の水仙賞は4着と敗れていたので、伏兵の一頭に過ぎませんでしたが、距離短縮も良かったのか鮮やかに差し切りました。生産した浦河の笠松牧場は2008年の日本ダービー馬ディープスカイの故郷です。

「キンシャサノキセキ×キングマンボ」という組み合わせに加えてリファールクロスを持つ、という配合パターンはシュウジ(阪神C、小倉2歳S)と同じです。母ゴールドレリックにキンシャサノキセキを交配した2016年春、すでにシュウジは重賞を勝っていたので、同馬の配合を参考にした可能性は考えられるでしょう。

 父キンシャサノキセキはスプリントチャンピオンで、産駒の平均勝ち距離も1433mと短いので、芝中距離を苦にしないガロアクリークは少し異質な存在といえます。スプリングS優勝馬は過去10年間で皐月賞馬を3頭出しています。本番では伏兵の一頭といった扱いになるかと思いますが、展開がハマれば馬券圏内に突っ込んできてもおかしくないでしょう。

・3/21 若葉S(L・中山・芝2000m)
 3番手を追走したアドマイヤビルゴが直線で鋭く抜け出しました。2017年のセレクトセール当歳で6億2640万円(税込)の値をつけたウルトラ級の高馬です。京都新聞杯3着のサトノソロモンの全弟にあたり、母イルーシヴウェーヴはフランスの桜花賞にあたる仏1000ギニーを勝ちました。母方にイルーシヴクオリティを持つディープインパクト産駒は8頭中7頭が勝ち上がり、そのうちショウナンアデラ(阪神JF)とケイアイノーテック(NHKマイルC)がGIウィナーとなっています。強力なニックスといえるでしょう。

 ディープインパクト産駒の牡馬は、馬格の大きさと活躍度が比例する傾向が見られ、過去、クラシックレースを勝った10頭のなかで最も馬体重が軽かったのは2018年のワグネリアンで450kgです。本馬は430kg。しかし、馬体の小ささがハンディキャップとなっていないのは今回の強い勝ちっぷりからも明らかで、勝ちタイム1分58秒6はレースレコードを0秒5更新する優秀なものです。本番が楽しみです。・・・

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