■先週の血統ピックアップ


・2/23 フェブラリーS(GI・東京・ダ1600m)
 中団を追走したモズアスコットが馬群を縫って先頭に立ち、後続に2馬身半差をつけて快勝しました。芝とダート双方のGIを勝ったのは、クロフネ、アグネスデジタル、イーグルカフェ、アドマイヤドンに次いで5頭目です。

 父フランケルは現役時代イギリスで14戦全勝、2年連続で全欧年度代表馬に選ばれた近年最高の名馬です。ヨーロッパの競走馬だけに、日本における産駒成績は芝のほうが圧倒的に優れているのですが、母インディアはパワー型のヘネシーの仔で、現役時代にアメリカでダート重賞を勝ちました。母方の特長がダート戦でモノを言ったということでしょう。適性を見抜いた矢作芳人調教師のファインプレーでもあります。今回走ったメンバーとは勝負付けは済んだので、あとはサウジアラビアへ遠征中のクリソベリルとどこかで雌雄を決することになるわけですが、それが本年ダート路線最大の決戦となります。

・2/23 ヒヤシンスS(L・東京・ダ1600m)
 出遅れて馬群の外を追い上げたカフェファラオが直線でも力強く伸びて快勝しました。これで2戦全勝。初戦が10馬身差勝ちで、時計もきわめて優秀。なおかつ、2着に負かした相手が次走7馬身差で圧勝したことからも、相当な素質の持ち主であるのは間違いありませんでした。今回、格上の馬たちを差し置いて1番人気に推されたのは、新馬戦の内容があまりにも素晴らしかったからですが、レースパフォーマンスは想像を上回るものであり、このまま順調に育てばダート界のスーパーホースになりうる素材であると感じます。

 父アメリカンファラオは現役時代に米三冠を制し、ブリーダーズCクラシックをレコード勝ちした名馬で、種牡馬としても昨年の米ファーストシーズンサイアーチャンピオンとなって早くも結果を出しています。産駒が米欧双方の芝重賞を制しているように芝向きの適性が見て取れます。ただ、日本ではこれまでに挙げた8勝がすべてダート。土曜日の京都未勝利戦(ダ1800m)を勝ったアブルハウルと本馬は母がアメリカの芝重賞を勝っている、という共通点があります。しかし、自身はダート向きに出ています。日本でデビューした7頭中6頭が勝ち上がっているので、今年のアメリカの1歳セリではアメリカンファラオ産駒を買う日本人が激増しそうです。

■今週の血統注目馬は?

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