■先週の血統ピックアップ


・2/16 共同通信杯(GIII・東京・芝1800m)
 最後の直線でダーリントンホールとビターエンダーの一騎打ちとなり、前者がハナ差競り勝ちました。雨上がり特有の内が伸びる馬場で、スローペースの上がり勝負。前に行った馬が残りやすい競馬となりました。クラシックを見据える1番人気馬マイラプソディは、おそらくはそれを承知の上でどれぐらいの脚を使えるのか試してみたのだと思いますが、他馬よりも1kg重い斤量で上記のバイアスを克服するほどの実力はなかった、ということでしょう。

 勝ったダーリントンホールは中東ドバイに本拠を構えるゴドルフィンの所有馬。現3歳世代の活躍は顕著で、他にウーマンズハート(新潟2歳S)、トリプルエース(小倉2歳S-2着)、ケープコッド(クリスマスローズS)、ヴァラークラウン(さざんか賞)などを擁しています。父ニューアプローチは英ダービーをはじめ5つのGIを制覇した名馬で、マサー(英ダービー)、ドーンアプローチ(英2000ギニー)、タレント(英オークス)などを出して種牡馬としても成功、ベストアプローチが青葉賞で2着となるなど日本の芝に対する適性にも優れています。今回は渋り気味の馬場で欧州血統のパワーが活きました。

・2/16 京都記念(GII・京都・芝2200m)
 好位追走のクロノジェネシスが難なく抜け出し、カレンブーケドールの追撃を抑えました。前走のエリザベス女王杯で5着と敗れ、初めて馬券圏内から外れたのですが、鮮やかな復活です。父バゴは凱旋門賞馬で、菊花賞馬ビッグウィーク、ダートグレード競走で活躍したトロワボヌール、函館2歳Sを勝ったスピード馬クリスマスなど、多彩な産駒を出しています。母方の影響を受けやすい種牡馬といえるでしょう。

 母クロノロジストは、ローズS2着馬ビーチサンバと同血(父が同じで母同士が全姉妹)。すでにヴィクトリアマイルを勝ったノームコア(父ハービンジャー)を産んでいます。クロノジェネシス自身は、昨年春の桜花賞時の馬体重が434kgで、今回は460kg。馬体が大きく成長しています。バゴ産駒にしては例外的に切れ味があり、秋華賞や今回のようなパワーを必要とする消耗戦でも強いタイプ。昨年の年度代表馬リスグラシューのような存在になることを期待したいですね。

■今週の血統注目馬は?

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