■先週の血統ピックアップ


・2/9 きさらぎ賞(GIII・京都・芝1800m)
 好位追走のコルテジアが直線でストーンリッジとの競り合いをクビ差制しました。前走、シンザン記念で3着だったとはいえ、勝ち馬から4馬身離されていたこともあり、ここは8頭中7番人気と低評価でした。例年よりも力のいるコンディションで前残りの流れとなったため、「シンボリクリスエス×ジャングルポケット」という、パワー型かつスピードの持続力に秀でた血統が活きました。小回りの皐月賞向きですが、スタミナ豊富な血統なのでダービーでも展開次第では楽しみな存在です。

 父シンボリクリスエスは2016年に社台スタリオンステーションからブリーダーズ・スタリオン・ステーションへ移り、2019年をもって種牡馬を引退しました。ここ最近はルヴァンスレーヴ、サトノティターン、サンライズソアなどダートの活躍馬が目立ち、中央開催の芝で重賞を勝ったのは2014年のジャパンC以来です。その勝ち馬エピファネイアは現在、新種牡馬として優秀な成績を挙げ、サイアーラインを継承しています。

・2/9 東京新聞杯(GIII・東京・芝1600m)
 好位を追走したプリモシーンが直線で外から伸び、シャドウディーヴァ、クリノガウディーを抑えて重賞3勝目を飾りました。

 母モシーンはオーストラリアンギニーズ(豪GI・芝1600m)など4つのGIを含めて重賞を6勝した名牝。母方にデインヒルとヌレイエフを併せ持つディープインパクト産駒なので、NHKマイルCとマイルCSを勝ったミッキーアイル(現種牡馬)と配合的によく似ています。デインヒルを持つディープインパクト産駒はマイル向きに出やすいのですが、ヌレイエフを併せ持つパターンはさらにこの傾向を強めるようです。ヌレイエフは現役時代、英クラシックの2000ギニー(G1・芝8ハロン)で1位入線したものの失格。しかし、種牡馬となってから大成功を収め、影響力の強い名血として大きな存在感を示しています。

 過去10年間に東京新聞杯を勝った牝馬は4頭目。これまでの3頭はホエールキャプチャ、スマートレイアー、リスグラシューとそうそうたる顔ぶれです。牝馬の56kgは牡馬ならば58kgに相当するので立派の一語。春の目標はおそらく昨年2着に敗れたヴィクトリアマイルでしょう。

■今週の血統注目馬は?

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