■先週の血統ピックアップ


・9/8 セントウルS(GII・阪神・芝1200m)
 中団に控えたタワーオブロンドンが直線で力強く抜け出しました。1分06秒7はコースレコード。ここ2戦、58kgを背負って伸び切れませんでしたが、1kg軽い57kgになって動きが違いました。1200mの速いペースに慣れた部分もあるでしょう。馬主のゴドルフィンは、今年の2歳世代からウーマンズハート、トリプルエース、ケープコッドなどが出現して大活躍。昨年12月に完成したダーレー・キャッスルパークの屋根付き坂路コースの育成効果が大きいと思われますが、2歳上の世代であるタワーオブロンドンが一貫してトップクラスで活躍しているように、それ以外の部分のさまざまな改善も着実に実を結び、全体的な底上げが成功してきているのではないかと思われます。

 この先、ゴドルフィンが伸びてくれば、ノーザンファームの存在が大きすぎる日本競馬の勢力地図にも変化が生まれるでしょう。2代父イルーシヴクオリティはアメリカで走った現役時代に芝8ハロン1分31秒6の世界レコード(当時)を樹立しました。魅力的な血統なのでいずれ種牡馬入りすれば人気を集めそうです。

・9/8 京成杯オータムH(GIII・中山・芝1600m)
 果敢に逃げたトロワゼトワルが1分30秒3のJRAレコードで圧勝しました。1200m通過1分06秒8、1400m通過1分18秒3。オーバーペース気味ではないかという飛ばし方でしたが、最後まで脚どりは衰えませんでした。横山典弘騎手は中山芝1600mを知り尽くしており、今回破られたレオアクティブのレコードも彼が手綱を握っていました。

 どのコースでも上手いのですが、このコースではしばしば天才的としか言いようがない乗り方をします。ロードカナロア産駒はこれまで重賞を19勝していますが、8勝を芝1600mで挙げています。距離別では最も多い数字です。時計勝負に強いタイプなので野芝で行われる9月開催も得意です。これもレコード決着となった同日阪神のセントウルSでは2着ファンタジスト、3着イベリスが同産駒でした。今回のトロワゼトワルは52kgの軽ハンデで横山典弘騎手の手綱さばきも絶妙だったので、次走は今回のように上手く行くとは限りません。

■今週の血統注目馬は?

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