“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。今週は関屋記念を制したミッキーグローリーに始まり、アメリカの地で芝・ダートG1を制したヨシダの半妹を血統解説! さらに今週の血統Tipsでは、9日にこの世を去ったキングカメハメハを取り上げます。ディープインパクトに続き突然の別れを告げた名種牡馬の特徴とは一体どのようなものだったのでしょうか?

■先週の血統ピックアップ


・8/11 関屋記念(GIII・新潟・芝1600m)
 後方を追走したミッキーグローリーが直線で外から差し切りました。昨年のプリモシーンに続いてディープインパクト産駒が連勝です。重賞タイトルは昨年の京成杯オータムHに次いで2勝目。全弟カツジはニュージーランドトロフィーの勝ち馬です。

 母メリッサは現役時代に北九州記念を勝ち、繁殖牝馬としても大成功しました。父ディープインパクト、母の父ホワイトマズルの組み合わせは、JRAでわずか10頭しか走っていませんが、スマートレイアー(重賞3勝)を含めて3頭が重賞を勝っており、ニックスといえるでしょう。これら3頭はすべて岡田牧雄さんが経営する岡田スタッドの生産馬です。

 ミッキーグローリーとカツジの全妹パープルレディー(現1歳)は、2018年のセレクトセール当歳に上場され、8200万円(税抜)で落札されました。順調ならば来年デビューします。

・8/11 新馬戦(新潟・芝1600m)
 2番手につけたサンクテュエールが逃げるファイヤーテーラーを残り50mで交わし、単勝1.5倍の断然人気に応えました。3着以下を4馬身引き離したので上位2頭の力が抜けており、これらは重賞戦線でもやれるのではないかと思います。

 勝ったサンクテュエールはディープインパクト産駒。アメリカで芝とダートのGIを制覇したヨシダ(父ハーツクライ)の妹で、母ヒルダズパッションは米GIバレリーナS(ダート7ハロン)など5つの重賞を制しました。ガルフストリームパークのダート7ハロンのトラックレコード(1分20秒45)を樹立したスピードは非凡で、グランアレグリアの母タピッツフライ、マイラプソディの母テディーズプロミスと同様、現役時代のスピード能力は繁殖牝馬として成功する大きな要素ではないかと思われます。

 全兄ジークカイザーとヴェルテアシャフトはそれぞれ4勝、2勝を挙げていますが、前評判通りのパフォーマンスを披露したサンクテュエールはそれらを上回る器ではないか、との期待を抱かせます。

■今週の血統注目馬は?

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