“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。先週はエプソムCでレイエンダが良血開花。全兄レイエンダとの共通点はどこにあるのでしょうか。また、東京の新馬戦では「クラシック路線に乗ってくる」ハーツクライ産駒ワーケアが勝利。この馬についても血統的に解説をしてきます。

■先週の血統ピックアップ


■先週の血統ピックアップ

・6/9 エプソムC(GIII・東京・芝1800m)
 2番手を追走したレイエンダが初の重賞制覇を成し遂げました。レースの上がり3ハロンは32秒9。2010年以降、芝1800m以上の重賞で、レースの上がり3ハロンが32秒台だったのは今回を含めてわずか2レースしかありません(もうひとつは2013年の府中牝馬Sの32秒8)。要するに数年に一度の超スローペースだったため、逃げたサラキアが2着に粘り、2番手のレイエンダが勝つという、絵に描いたような前残りのレースとなりました。

 レイエンダはダービーと天皇賞・秋を勝ったレイデオロの全弟。偉大な兄にはまだ及びませんが、上がりの速いレースに強いという特長は共通しています。2代母は名牝ウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)の半姉で、自身はサンデーサイレンスを含んでない血統構成。重賞を勝ったことで将来種牡馬としては引く手あまたでしょう。

・6/9 2歳新馬戦(東京・芝1800m)
 中団を追走したワーケアが残り200mで先頭に立ち、後続に2馬身半差をつけて快勝しました。スローの上がり勝負だったとはいえ、ラスト3ハロンは33秒2。力強いフットワークで豪快に伸びたのが印象的で、切れ味勝負に強みを見せたというより、総合力の高さを感じさせました。

 ハーツクライ産駒は今シーズンすでに2勝。先週勝ち上がったサリオスと遜色ない素質馬です。4分の3姉ダノングレースは福島牝馬S3着馬、母チェリーコレクトは伊オークス馬です。母方の近い世代にデインヒルとニニスキを持っているのでサリオスと配合的によく似ています。クラシック路線に乗ってくるでしょう。

■今週の血統注目馬は?

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