“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。先週のオークスを制し3歳牝馬の頂点に立ったのは良血ラヴズオンリーユーでした。改めてその血糖背景を学びます。また、いよいよ今週末に迫った日本ダービー。今年はどの馬が制すのか。「ダービーと種牡馬の関係」を見ていきます。

■先週の血統ピックアップ


・5/19 オークス(GI・東京・芝2400m)
 中団から伸びたラヴズオンリーユーがカレンブーケドールをクビ差交わして優勝、重賞初制覇がオークスのビッグタイトルとなりました。リアルスティール(ドバイターフ、毎日王冠、共同通信杯)の全妹にあたる良血で、「ディープインパクト×ストームキャット」の組み合わせは、他にキズナ、エイシンヒカリ、ラキシス、サトノアラジン、アユサンなど多くの一流馬を出しているニックス。そして、2代母モネヴァッシアは名種牡馬キングマンボ(キングカメハメハの父)の全妹にあたる良血です。昨年のフランスダービー(G1・芝2100m)を勝ったスタディオブマン(父ディープインパクト)は、リアルスティール&ラヴズオンリーユー兄妹と8分の7まで血統構成が同じです。

 一気の相手強化をものともせず勝利をつかむところが良血の成せる業で、4戦4勝とまだ底を見せていないだけに、この先どのクラスまで伸びていくのか楽しみです。

・5/18 平安S(GIII・京都・ダ1900m)
 併せ馬のように伸びたチュウワウィザードとモズアトラクションの一騎打ちとなり、前者がハナ差競り勝ちました。勝負どころでオメガパフュームのスパートについて行けず、やや置かれる形になったときには苦しいかと思いましたが、そこから盛り返して勝つところが非凡な能力の証明です。

 現4歳世代のダートホースは、ルヴァンスレーヴ、オメガパフューム、グリムをはじめ粒ぞろい。そのなかでも中長距離では天下を獲れる可能性がある存在で、順調ならばこれからGI戦線を盛り上げる一頭となるでしょう。キングカメハメハ産駒だけにまだ伸びしろはあるはずです。

 注目すべきは昨年の最優秀ダートホースに選ばれたルヴァンスレーヴと従兄弟同士の関係にあること(ともに2代母がオータムブリーズ)。血統的なポテンシャルはきわめて高く、今後が楽しみです。

■今週の血統注目馬は?

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