“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。先週のNHKマイルCを制したアドマイヤマーズはダイワメジャー産駒。「配合が素晴らしいだけに将来種牡馬としても大いに楽しみ」との評価です。さらに、今回は今年の新種牡馬についても触れていきます。キズナら注目を浴びている種牡馬の他に、「穴で狙ってみたい」種牡馬が1頭…?こちらも要注目です!

■先週の血統ピックアップ


・5/5 NHKマイルC(GI・東京・芝1600m)
 中団を追走したアドマイヤマーズが直線で外から抜け出しました。終始馬群の外を回りながら最後は力でねじ伏せる強い内容。終わってみれば能力が一枚上でした。通算成績は7戦5勝。芝1600mでは5戦全勝で、1800m以上では2、4着。将来的なことはともかく現状はマイル戦がベストで、3歳最強マイラーとして古馬のダノンプレミアムに挑むマイルチャンピオンシップがいまから楽しみです。

 ダイワメジャー産駒は総じて完成が早く、今回を含めてGIを7勝していますが、うち6勝は2歳暮れから3歳春にかけて行われたレース。アドマイヤマーズが古馬になって活躍するためには、これからさらに成長しなければなりません。過去、2歳、3歳、古馬と3つのカテゴリーのマイルGIを制した馬は、牝馬のブエナビスタとアパパネしかなく、牡馬はいません。アドマイヤマーズは2歳、3歳と勝ったので、古馬のマイルGIを勝てばこの記録を達成することになります。配合が素晴らしいだけに将来種牡馬としても大いに楽しみです。

・5/4 京都新聞杯(GII・京都・芝2200m)
 中団に控えたレッドジェニアルが直線で外から伸びて差し切りました。「キングカメハメハ×マンハッタンカフェ」という組み合わせで、母レッドアゲートはGIIフローラSの勝ち馬。牝馬には珍しく芝3600mのステイヤーズSに出走し、芝2400mの日経新春杯で3着という成績があります。母譲りのスタミナがあるので200mの距離延長となる日本ダービーはもちろん、秋の菊花賞でも距離面の不安はありません。前走、芝2400mのアザレア賞で4着と敗れましたが、大外枠がアダとなって道中外を回らされ、スローペースとなった展開も向きませんでした。

 今回の勝利でキングカメハメハ産駒はJRA通算1800勝達成。サンデーサイレンス、ディープインパクトに次ぐ史上第3位の記録です。体調面の問題から今年は種付けを行っていませんが、後継種牡馬のロードカナロア、ルーラーシップが成功し、来年はドゥラメンテの子がデビューします。系統の将来は前途洋々です。

■今週の血統注目馬は?

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