“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。まずはマイラーズCを制したダノンプレミアムの解説。血統的にはダンジグの特長が母から伝えられているとのこと。そして今週は天皇賞・春ということで、芝長距離戦についてのTipsも紹介。週末に向けてこちらも要チェックです。

■先週の血統ピックアップ


・4/21 マイラーズC(GII・阪神・芝1600m)
 2番手を追走したダノンプレミアムが直線で抜け出しました。800m通過48秒5と、未勝利戦レベルの超スローペースだったため、レースの上がり3ハロンは「32秒3」。これは芝1600m戦における日本競馬史上最も速い上がりでした。特殊な流れでもしっかり勝つところがダノンプレミアムの強さです。通算7戦6勝。

 ヨーロッパやオーストラリアの短距離血統はダンジグ系が圧倒しており、マイル以下では独壇場となっています。母インディアナギャルは現役時代にバリローンS(愛GIII・芝12f)で3着という成績がありますが、その一方でダンジグ4×3というインブリードを持っており、脚の回転の速さ、前向きな気性といったダンジグの特長を息子に伝えているように感じます。

 次走の安田記念には、女傑アーモンドアイやビューティージェネレーション(現在8連勝中の香港の怪物マイラー)も出走を予定しています。これから始まる令和時代を通じてもこれほどのメンバーがそろうレースはなかなかないだろうと思われるだけに、ぜひ実現してほしいものです。

・4/21 フローラS(GII・東京・芝2000m)
 インの後方を追走したウィクトーリアが直線で外に持ち出し、鮮やかに差し切りました。スタートの失敗により逃げから差しにまわり、急な作戦変更をものともせず重賞を勝ったのですから、馬の能力が高かったということでしょう。母ブラックエンブレムは秋華賞の勝ち馬で、繁殖成績も優秀。

 すでにブライトエンブレム(札幌2歳S)、アストラエンブレム(新潟記念-2着、エプソムC-2着)を出しています。本馬は2000m前後に向いた中距離タイプ。この時期の3歳牝馬は距離適性よりも完成度が重要なので、本番の2400mでもやれるでしょう。あとは力関係。桜花賞組に加えてラヴズオンリーユー(忘れな草賞)、コントラチェック(フラワーC)といった別路線組も強力で、勝ち負けに持ち込むのは容易ではありません。

■今週の血統注目馬は?

・・・

続きはスーパープレミアムコース
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン