“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。今回はなんと言っても皐月賞を制したサートゥルナーリアについて。2着のヴェロックスとともに日本ダービーの2400mは血統的に「守備範囲」の判断。そして、牡牝ともにクラシック第一弾が終わったところで種牡馬界の勢力図をここでチェック。トップはもちろんディープインパクトですが…。POGでも注目したいある種牡馬が食い込んでいます。こちらも要チェックです!

■先週の血統ピックアップ


・4/14 皐月賞(GI・中山・芝2000m)
 ゴール前の3頭の追い比べから外のサートゥルナーリアが抜け出しました。休み明けをものともせずこれで4戦全勝です。前後半59秒1-59秒0というほぼ平均ペースで、ラスト4ハロンは12秒1-11秒7-11秒6-11秒4という加速ラップ。スピードの持続力と速い脚の双方を要求されるハイレベルなレースで、同タイムの接戦を演じたサートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリーの3頭は強いと思います。

 86年以降の皐月賞で、ラスト4ハロンが加速ラップだったのは、ディープインパクトが勝った05年と今年の2回しかありません。05年のラスト4ハロンは47秒0で、今年は46秒9ですからほぼ互角。勝ったサートゥルナーリアは休み明けだったので次走へ向けての上積みは大きいでしょう。引っ掛かる馬ではなく、母はオークス馬、兄は菊花賞とジャパンCを勝っているので、父がロードカナロアとはいえアーモンドアイと同じく2400mは守備範囲と見ます。

 ヴェロックスは母の父がスタミナ型のモンズーンなので問題なし。ダノンキングリーは母方がスピード色の強い血統構成なのがネックですが、折り合える強み、個体の強さ、そして過去4勝と相性のいいディープインパクト産駒なので勝機はあります。

・4/13 アーリントンC(GIII・阪神・芝1600m)
 前半4ハロン47秒4というスローペースに落としたイベリスが後続の追撃を振り切って逃げ切りました。このレースを牝馬が勝ったのは第1回のエルカーサリバー以来27年ぶり。ロードカナロア産駒の牝馬の重賞勝ち馬は、これまで意外なことにアーモンドアイしかいませんでした。本馬が2頭目となります。今年の桜花賞に出走したロードカナロア産駒はわずか1頭(ルガールカルム)と、昨年の3頭に比べると質量ともに淋しいものでしたが、別路線から期待馬が出てきました。

 母セレブラールは3勝を挙げ、すべて1200mでした。母の父はスピードタイプのボストンハーバー。血統的には1600mが上限でしょう。将来的にはスプリント路線に進む可能性もあると思います。

■今週の血統注目馬は?

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