“すぐに使える”血統知識を伝授する、栗山求氏の簡単血統塾。まずは先週の3歳重賞の血統的振り返り。フラワーCを制したコントラチェックの内容は高評価できるもので、血統的にもオークスで注目の存在となりそうです。また、今週はGI・高松宮記念ということもあり、芝の短距離王国として有名なオーストラリアの事情について豆知識もあります。今週も要チェックです!

■先週の血統ピックアップ


・3/17 スプリングS(GII・中山・芝1800m)
 エメラルファイトがゴール前の追い比べから力強く抜け出しました。スタート後の先行争いから一歩引いて中団に控え、勝負どころの仕掛けのタイミングも完璧だったと思います。石川騎手はレースを終えて検量室前に戻ってくると、二度三度と雄叫びを上げて喜びを爆発させました。会心の騎乗だったのでしょう。

「クロフネ×スペシャルウィーク」はNHKマイルCを勝ったクラリティスカイと同じ。クロフネ産駒は皐月賞とダービーでは一度も連対したことがありませんが、NHKマイルCでは2勝、2着2回という好成績。そちらに回ってくれば楽しみです。

・3/16 フラワーC(GIII・中山・芝1800m)
 出足鋭く先手を奪ったコントラチェックが後続を寄せ付けず逃げ切りました。1000m通過60秒5で勝ちタイムは1分47秒4。同コースで行われた翌日のスプリングSは60秒0の通過で1分47秒8。つまり、1000m通過はスプリングSのほうが速かったにもかかわらず勝ちタイムはフラワーCが上回ったので、内容的にはフラワーCのほうが上です。しかも、コントラチェックは最後まで馬なり。オークス戦線に新たな大物が名乗りを上げたという印象です。

 京王スプリングC(G2)をレコード勝ちしたムーンクエイク、重賞を3勝したバウンスシャッセの半妹にあたる良血。母の父ホーリングは10ハロン路線で名を挙げた名中距離馬で、英インターナショナルS、エクリプスS(それぞれ2回)を含め英仏で5つのGIを制覇しました。気のいいタイプで、逃げるか2〜3番手につけて勝負どころでスパートして押し切るという、弾丸をイメージさせるような馬でした。本馬とその兄弟にはそうした特徴がよく表れており、半姉バウンスシャッセともどもフラワーC優勝馬となりました。バウンスシャッセは皐月賞11着のあとオークスでは3着と好走しています。本質的に中山向きであっても絶対能力が高ければこの時期の3歳牝馬戦線では通用します。

■今週の血統注目馬は?

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