ノンフィクションファイル

▲初来日から20年、「ミルコ騎手と日本」の関係に迫る


2015年に外国人として初めてJRAの通年免許を取得したミルコ・デムーロ騎手。今やJRAジョッキーの中心的存在の1人となっています。そんなミルコ騎手が初来日したのは、20年前の1999年。スペシャルウィークのジャパンCを現地観戦し、その翌月には小倉で騎乗していたと言います。それ以来、毎年欠かさず日本での騎乗を続けてきたミルコ騎手。

今回のインタビューでは「ミルコ騎手と日本」の関係に、いま改めて迫ります(全4回予定)。初回は若かりしミルコ騎手が、初めて「日本」を意識した瞬間。知られざる、初来日のきっかけとは?

(取材・文=不破由妃子)


初めて日本に来たのは20歳の時


──早いもので、1999年の初来日から今年でちょうど20年ですね。

ミルコ そうですね。アッという間でした。昨日のことのよう(笑)。僕も今月(1月11日)で40歳になりました。初めて日本に来たとき20歳だったので、誕生日を迎えて「ああ、ちょうど20年だな」と思ったところです。

──ミルコ騎手が40歳とは、時の流れの早さを痛感しますが、年齢は意識されますか?

ミルコ もちろんです。ただ、一番年齢を気にしていたのは、JRAに移籍する少し前かな。いろんな国で乗っていた頃だけど、「若くないから、(結果を残すまでに)時間が掛かりそうだ」とみんなに思われていて。イギリス、フランス、ドバイ、香港と行ったけど、僕自身はすごく頑張ったし、結果も悪くなかったと思うんだけどね。

 でも、その頃はすごく苦しかったし、大変だった。今は落ち着いてますけどね。体も全然変わっていないし、気持ちも若い頃と一緒で、とにかくたくさん勝ちたいし、もっともっと巧くなりたい。体と頭は18歳です(笑)。

──わかりました(笑)。今回のインタビューでは、改めて「親日家ミルコ・デムーロ」の原点に迫りたいと思っているのですが、初めて日本にこられたのはジャパンCの日だったそうですね。・・・

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