栗山求の「今日から使える!簡単血統塾」
競馬ファンが「今日から使える」ことをテーマに開講した栗山求氏の『簡単血統塾』の第4回。今回は、まずエリザベス女王杯で悲願のGI制覇となったリスグラシューの解説、そして「種牡馬・オルフェーヴル」のある特性についても栗山先生が教えてくれます。

■先週の血統ピックアップ

・11/11 エリザベス女王杯(GI・京都・芝2200m)
 リスグラシューが直線で鮮やかに突き抜けました。これまでハーツクライ牝馬は成績的にやや物足りないところがありました。同産駒のJRA重賞勝ち馬25頭中、牝馬はわずか6頭。そのほとんどがGIII勝ち馬で、GIまたはGIIを勝った牝馬はヌーヴォレコルトだけ、という状態でした。

 久しぶりに現れたGI勝ちのハーツクライ牝馬です。ハーツクライ産駒は中長距離に実績がありますが、本馬は母リリサイドが日本の桜花賞にあたる仏1000ギニー(GI・芝1600m)で1位入線(6着降着)した馬なので、本質的には1600〜2000mあたりを得意としています。今回はスローペースとなり逃げ馬が2着に粘る展開。この馬が得意とする切れ味勝負となったことが大きな勝因でしょう。

・11/11 新馬戦(東京・ダ1600m)
 ゴールドアリュール産駒のシハーブが1.7倍の断然人気に応え、7馬身差で圧勝しました。日本のダート種牡馬界は久しくゴールドアリュールとキングカメハメハという2頭の横綱が仕切ってきましたが、それぞれ得意分野が違います。ゴールドアリュールは東京ダ1600m向き、キングカメハメハは中山ダ1800m向き。要するに、ワンターンで直線の長いコースはサンデー系の軽さを帯びたゴールドアリュールが、コーナーが4つでスタミナを要するコースはパワーを帯びたキングカメハメハが強い、ということです。本馬はシャケトラ(日経賞/父マンハッタンカフェ)の下で、上4頭はすべて勝ち上がっています。

 現2歳世代はゴールドアリュール産駒が豊作で、プラタナス賞(500万下・ダ1600m)を勝ったガルヴィハーラを筆頭に、クリソベリル、キンゲン、リープリングスター、ゴルトマイスターといった役者がいます。本馬は序盤行きたがって口を割るシーンがあり、それでも直線は楽に引き離したので能力は高く、重賞戦線に乗ってくるのは間違いないでしょう。

■今週の血統注目馬は?

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