中央所属のJBC出走予定馬の関係者に直撃インタビュー。各陣営の声をお届けします。

JBCクラシック/精神面の成長が見られるオメガパフューム

アスカノロマン

(栗東・川村禎彦厩舎 牡7、父アグネスデジタル、母アスカノヒミコ、母父タバスコキャット)
前走ブラジルCは11人気12着

「前走・ブラジルC(12着)は久々の分でしょう。距離(2100m)も少し長かったです。叩いて確実に良くなっています。休養前には復調気配も感じられましたし、これで変わってくれればと思います」(川村禎彦調教師)

アポロケンタッキー

(栗東・山内研二厩舎 牡7、父Langfuhr、母Dixiana Delight、母父Gone West)
前走日本テレビ盃は2人気2着

「変わりなく順調です。久しぶりの京都なので物見をしなければ、いいところがあるでしょう。京都のダートは時計が速いですが、問題なく対応できると思います」(山内研二調教師)

オールブラッシュ

(栗東・村山明厩舎 牡6、父ウォーエンブレム、母ブラッシングプリンセス、母父Crafty Prospector)
前走南部杯は4人気5着

「順調に来ていますし、好調をキープしています。前走・南部杯(5着)は前の2頭が速い中、よく走っていると思うし内容は良かったですよ。実績のあるコースなので、うまく先行できるようなら」(村山明調教師)

オメガパフューム

(栗東・安田翔伍厩舎 牡3、父スウェプトオーヴァーボード、母オメガフレグランス、母父ゴールドアリュール)
前走シリウスSは2人気1着

オメガパフューム

▲前走に続き和田騎手とコンビを組むオメガパフューム (C)netkeiba.com


「1週前追い切りは24日に坂路で行いました。このひと追いでガス抜きができて、競馬モードになるでしょう。前走・シリウスSではあのクラスで馬群の中でレースができたことが収穫でした。レース後は元気があり余っていたので少しだけリフレッシュ放牧に出して、予定通りにきています。精神面が少しずつ大人になっていますし、厩舎側も1戦毎にこの馬の特徴を理解できています。今回はメンバーも強くなり定量戦なので簡単には通用しないと思いますが、これまで学習してきたことを発揮してほしいですね(安田翔伍調教師)

クリソライト

(栗東・音無秀孝厩舎 牡8、父ゴールドアリュール、母クリソプレーズ、母父エルコンドルパサー)
前走コリアCは1人気2着

「長期休養明けの分、まだ太さが残りますが、豊富に乗り込んできています」(音無秀孝調教師)

ケイティブレイブ

(栗東・杉山晴紀厩舎 牡5、父アドマイヤマックス、母ケイティローレル、母父サクラローレル)
前走日本テレビ盃は1人気1着

「24日の1週前追い切りはゆっくり行って、メリハリが利いていて言うことがないです。完成されてきましたし、コンディションがいいですね。1度使ったことでさらに動けるようになっています。昨年のJBCクラシックでは伸び切れませんでしたが、1年でいろんな経験をして伸び切ってくれるようになっています。相手関係というよりケイティブレブ自身が成長していますね。京都は久々ですが、今なら心配していません。あとは運があれば、いいレースができるでしょう」(福永祐一騎手)

サウンドトゥルー

(美浦・高木登厩舎 セ8、父フレンチデピュティ、母キョウエイトルース、母父フジキセキ)
前走日本テレビ盃は3人気3着

「前走(日本テレビ盃・JpnII・3着)はスタートでぶつけられて後方の位置取りになってしまって、スローペースにはまってしまいましたね。少し硬さが出てきている感じもありますが、ケアをしながら進めていますし、8歳馬ですが特に変わりなく状態は安定していると思います。あとは京都の高速馬場がどうかだけですね」(高木登調教師)

サンライズソア

(栗東・河内洋厩舎 牡4、父シンボリクリスエス、母アメーリア、母父スペシャルウィーク)
前走シリウスSは3人気3着

「1週前追い切りの動きは良かったです。あの馬場状態でこれだけ動ければ十分でしょう。状態はいいし、京都コースで戦えるのもいいですね」(河内洋調教師)

センチュリオン

(美浦・田村康仁厩舎 牡6、父キングカメハメハ、母ハンドレッドスコア、母父ホワイトマズル)
前走白山大賞典は4人気2着

「3月のマーチS(GIII・1着)後は、適当な番組がなかったので休ませました。前走の白山大賞典(JpnIII・2着)は相手が強かったですね。前走を叩いてここに向かうのは予定通りです。1度使って、体も増えて毛ヅヤも良くなりました。稽古は元々動かない馬なのですが、2週前、1週前とこの馬にしては十分に動けていると思います。前走前の追い切りでも時計は遅かったですが、レースでは問題なく動けますからね。段々ズブくもなっているので、マーチSの時も2週続けて大野騎手が乗ってしっかりと追い切りました」(田村康仁調教師)

ノンコノユメ

(美浦・加藤征弘厩舎 セ6、父トワイニング、母ノンコ、母父アグネスタキオン)
前走南部杯は3人気4着

「前走(南部杯・JpnI・4着)は久々のナイター競馬で気持ちが入り過ぎたのか、スタートで出遅れてしまいました。ただ出遅れた分を含めて最後はよく差を詰めてきました。現地に到着してからレースまでの時間が長かったこともあって、馬体重も減っていました。ただ盛岡に到着した時は輸送前とさほど体重は変わらなかったですし、輸送減りしたわけではありません。中間も飼い葉を食べていて、馬体重も問題ないです。1週前の追い切りも動きは良かったですし、体調も変わりありません」(加藤征弘調教師)

テイエムジンソク

(栗東・木原一良厩舎 牡6、父クロフネ、母マイディスカバリー、母父フォーティナイナー)
前走日本テレビ盃は4人気4着

「前走・日本テレビ盃(4着)はペースはそんなに速くなかったですが、勝ち馬にずっとプレッシャーをかけられて苦しい中、よくがんばりましたね。1度叩いてJBCは予定通り。この中間はテンションが上がり過ぎないよう、「競馬だよ」ってエンジンをかけるくらいでいいのかなと思います。さらに素軽さが出ればいいですね。経験のある舞台というのもいいと思います」(木原一良調教師)

マイネルバサラ

(美浦・松山将樹厩舎 牡6、父シニスターミニスター、母サザンレイスター、母父サザンヘイロー)
前走白山大賞典は6人気4着

「前走(白山大賞典・JpnIII・4着)は、帰厩後2週間の競馬になりましたので、まだ緩さがありましたね。今回は在厩で調整していて緩さも感じられません。1週前追い切りでは、前半ジョッキーが加減してくれたようですが、動き自体は悪くなかったです。一線級の相手になるとパワー不足かなとも思いますが、京都コースも問題ないですし、良い脚を長く使えるのは武器になりそうです。1コーナーまでの対応が鍵になるでしょうが、リズム良く前々の位置取りでレースを進められれば頑張れるでしょう」(松山将樹調教師)

JBCスプリント/ナックビーナスは京都のダートなら対応可能

ウインムート

(栗東・加用正厩舎 牡5、父ロージズインメイ、母コスモヴァレンチ、母父マイネルラヴ)
前走テレ玉杯オーバルスプリントは1人気8着

「1週前追い切りはしまい重点でやりました。当週の追い切りで仕上がるでしょう。前走・テレ玉杯オーバルスプリント(8着)は地方競馬も初めてで、前に行く馬が外から来ましたからね。やはり前に行って味のある馬なのかなと思います。ベストは1400mなので1200mがどうかですが、舞台が京都なのはいいでしょう」(加用正調教師)

キングズガード

(栗東・寺島良厩舎 牡7、父シニスターミニスター、母キングスベリー、母父キングヘイロー)
前走室町Sは5人気4着

「前走・室町S(4着)は58kgを背負っても最後はしっかり追い込んできましたし、久々で初の1200mということも考えれば悪くない内容でした。中1週になりますが、反動もなく元気ですし、予定通りに出走します」(寺島良調教師)

グレイスフルリープ

(栗東・橋口慎介厩舎 牡8、父ゴールドアリュール、母ラビットフット、母父Seeking the Gold)
前走東京盃は4人気3着

「前走・東京盃(3着)後の疲れも特になさそうですし、叩いて良くなっていますよ。ダートスタートなのはいいですし、あとは立ち回りひとつだと思います。」(橋口慎介調教師)

セイウンコウセイ

(美浦・上原博之厩舎 牡5、父アドマイヤムーン、母オブザーヴァント、母父Capote)
前走スプリンターズSは8人気12着

「前走(スプリンターズS・GI・12着)の中山のような直線に急坂のあるコースは合わないですし経験も少ないですが、京都は芝でよく勝っているコースです。JBCはその相性の良い京都で行われるので、ダートは久々になりますが、そのあたりを加味して挑戦することにしました。1週前追い切りはテンに少しガツンと行ったのですが、状態がそれだけ良いということだと思います。芝のドボドボの道悪の馬場も気にせずに走れるので、ダートもこなせるでしょう」(上原博之調教師)

ナックビーナス

(美浦・杉浦宏昭厩舎 牝5、父ダイワメジャー、母レディトゥプリーズ、母父More Than Ready)
前走スプリンターズSは2人気7着

ナックビーナス

▲昨年の東京盃では大井のダートに苦しんだナックビーナス(撮影:高橋正和)


「前走のスプリンターズS(GI・7着)は、グッとくるところがなかったですし、スンナリとした形過ぎると逆に良くないタイプかもしれません。ダートは昨年の東京盃(9着)以来になりますが、あの時は大井のグリップの強い馬場に滑って走りづらそうにしていましたので、参考外だと思っています。ダートの走り自体は決して悪くはないので、京都のダートなら大丈夫なのではないでしょうか」(杉浦宏昭調教師)

ニシケンモノノフ

(栗東・庄野靖志厩舎 牡7、父メイショウボーラー、母グリーンヒルコマチ、母父アフリート)
前走北海道スプリントCは2人気4着

「1週前追い切りには横山典弘騎手が乗って予定通り。今年は芝を使ったり、マイルを使ったり、もうひとついい競馬ができませんでした。間隔を空けて立て直したので、今回は力を発揮できると思います。7歳秋になりましたが、衰えは感じません。この舞台は得意としているので、今年もチャンスはあると思っています」(庄野靖志調教師)

ネロ

(栗東・森秀行厩舎 牡7、父ヨハネスブルグ、母ニシノタカラヅカ、母父サンデーサイレンス)
前走東京盃は6人気2着

「大事に使うよりも、ガンガン使っていって状態を上げていくタイプで、いい状態で来られています。このメンバーではすんなり逃げられないとは思いますが、ハナに行かなくても競馬はできます。あとは展開次第でしょう」(森秀行調教師)

ノボバカラ

(美浦・天間昭一厩舎 牡6、父アドマイヤオーラ、母ノボキッス、母父フレンチデピュティ)
前走南部杯は7人気7着

「前走(南部杯・JpnI・7着)は休養明けだったこともあり、筋肉が落ちている感じがありましたが、1度レースを使って筋肉の付き方も良くなっています。蹴っぱりが良すぎることで、スタートでトモを滑らせてしまうので、ダートスタートはさほど得意ではありませんし、今は1200mは正直短いと思います。あとは前に行く馬が多そうなので、うまく差せるような流れになってほしいですね」(天間昭一調教師)

マテラスカイ

(栗東・森秀行厩舎 牡4、父Speightstown、母Mostaqeleh、母父Rahy)
前走東京盃は1人気4着

「前走・東京盃(4着)はスタート直後に落鉄の影響もあって、最後に踏ん張りがきかなかったです。久々で調整不足の面もありました。しかし、叩いて確実に良くなっています。力を出せるようなら」(森秀行調教師)

JBCレディスクラシック/昨年2着の雪辱を果たしたいプリンシアコメータ

アンジュデジール

(栗東・昆貢厩舎 牝4、父ディープインパクト、母ティックルピンク、母父フレンチデピュティ)
前走レディスプレリュードは3人気4着

「1週前追い切りは24日にCWコースの併せ馬でしっかりやりました。前走のレディスプレリュード4着は大井の馬場が合いませんでしたね。2月にエンプレス杯を勝った時、牝馬同士ならやれると確信を持ちました。京都の方がパフォーマンスは上がるでしょうし、ここは大きなチャンスだと思っています」(昆貢調教師)

アンデスクイーン

(栗東・西園正都厩舎 牝4、父タートルボウル、母レイナカスターニャ、母父キングカメハメハ)
前走平城京Sは8人気7着

「1週前追い切りの動きはしっかりしていました。状態は良さそうですね。持ち時計はあるので、内目の枠でも引いて2列目くらいで競馬ができれば」(西園正都調教師)

カワキタエンカ

(栗東・浜田多実雄厩舎 牝4、父ディープインパクト、母カワキタラブポップ、母父クロフネ)
前走府中牝馬Sは8人気6着

「とにかくダートが初めてなので、適性についてはやってみないと分からないですが、以前から使ってみたいと思っていました。相手は強いですが距離はいいですし、もしダートをこなせるようなら面白いところはあると思います」(浜田多実雄調教師)

クイーンマンボ

(栗東・中竹和也厩舎 牝4、父マンハッタンカフェ、母スズカエルマンボ、母父シンボリクリスエス)
前走レディスプレリュードは1人気7着

「前走・レディスプレリュード(7着)は走り切れていないようで、レース後は疲れている感じがなかったですね。でも、使ってピリッとしてきた感があります。その辺りが競馬で出てくれたらと思います。京都コースは平安Sで牡馬相手にいいレースをしています。コースに不安はないですし、一段階上がって送り出すことができれば巻き返せるのではと思っています」(辻野泰之調教助手)

サルサディオーネ

(栗東・羽月友彦厩舎 牝4、父ゴールドアリュール、母サルサクイーン、母父リンドシェーバー)
前走BSN賞は3人気1着

「25日の坂路での1週前追い切りの動きは良かったですよ。できればハナに行きたいんですが、似たようなタイプが他にもいますし、楽な展開にはならないと思います。それでもなんとか頑張ってほしいですね」(羽月友彦調教師)

フォンターナリーリ

(栗東・中内田充厩舎 牝4、父クロフネ、母スカーレットベル、母父エリシオ)
前走ブリーダーズゴールドは2人気4着

「前走・ブリーダーズゴールド(4着)後、ここを目標に順調にきています。力を発揮できる態勢です」(猿橋照彦調教助手)

プリンシアコメータ

(美浦・矢野英一厩舎 牝5、父スパイキュール、母ベルモントフェリス、母父アジュディケーティング)
前走レディスプレリュードは2人気1着

プリンシアコメータ

▲昨年はララベル(黄帽)にアタマ差で敗れたプリンシアコメータ(黒帽)(撮影:高橋正和)


「輸送で10キロほど減ってしまうので、そのあたりを考慮して調整を進めています。ただ早めに栗東に移動させると環境に慣れない可能性も考えられますし、中途半端になると嫌なので直前輸送を予定していますが、今回も輸送が鍵となりそうです。ここまで問題なく調整できていて、来週はサラッと追い切る予定です。昨年2着の雪辱を果たしてほしいですし、武豊騎手の手腕に期待したいですね」(矢野英一調教師)

ラビットラン

(栗東・中竹和也厩舎 牝4、父Tapit、母Amelia、母父Dixieland Band)
前走ブリーダーズゴールドは3人気1着

「前走・ブリーダーズゴールドを勝ってからここを目標にし、体を戻してから帰厩しました。放牧先でしっかり乗り込んでいるので、体のゆるみはないですね。1週前の時点でもできています。1週前追い切りはゴール板を過ぎてからも追いましたが、息の入りも良かったですね。芝で走った時も切れ味勝負の馬なので、軽い馬場になればなおいいですね」(辻野泰之調教助手)

リエノテソーロ

(美浦・武井亮厩舎 牝4、父Speightstown、母Akilina、母父Langfuhr)
前走レディスプレリュードは4人気9着

「前走(レディスプレリュード・JpnII・9着)は距離よりも馬場が合わなかったかなと思います。前走を1度使って良くなっていますね。1800mはちょっと長いかもしれませんが前走も同じ距離で止まってはいませんし、今回の軽いダートも良いので頑張ってもらいたいです。距離については少し長いのは確かなので、作戦を立てなければと思っています。1週前の追い切りは2歳馬に併せてシャープな動きを見せていて、状態は良いですね」(武井亮調教師)