【天皇賞・秋】池江泰郎元調教師が有力馬の馬体をチェック!
2018年10月22日(月)18:00

【天皇賞・秋】池江泰郎元調教師が有力馬の馬体をチェック!

池江泰郎

▲2011年調教師引退後は、アドバイザー、馬主そして評論家とマルチに活躍を続ける池江泰郎氏

ディープインパクト、ステイゴールド、メジロマックイーンなど競馬史に残る名馬を育ててきた池江泰郎元調教師に天皇賞・秋に出走する有力馬12頭の馬体診断を行っていただきました。“池江の眼”にかなった馬は果たして!?
アルアイン
10月18日撮影
アルアイン
510キロ前後で、ディープの仔にしては重厚感のある、パワーがありそうな馬体をしています。春から競馬をしてきましたが、ひと息入れたことで余裕が出てきました。腹袋もふっくらしており、1週前はまだ余裕があるように見られますが、最終追い切りでビシッとやれば仕上がるでしょう。終いの甘い部分はありますので、そのあたりが課題でしょうね。

ヴィブロス
10月18日撮影
ヴィブロス
素晴らしい馬です。均整の取れた馬体で、首、背中、腰と全体的にコンパクトにまとまっています。毛ヅヤも黒光りしており、体調の良さが表れていますね。実戦から遠ざかっているような馬体ではないですし、仕上がりやすい馬体なんでしょう。中山よりも東京のほうが競馬はしやすいでしょうし、距離面に関しても心配はいらないと思います。

キセキ
10月18日撮影
キセキ
血統的に長いほうがいいでしょうし、馬体的にもいかにもゆったりして、腹袋もしっかりしており、スタミナを備えていることが一見してわかる馬体をしています。菊花賞を勝ったのも納得ですね。肩のあたりからトモ、後肢にかけての筋肉のつき方も含め、全身にまんべんなく筋肉がついている印象です。一度使って、いい状態でレースを迎えられると思います。

サクラアンプルール
10月18日撮影
サクラアンプルール
全体の体型的には、お父さんのキングカメハメハがよく表れています。この馬も胴がややつまり気味で、ミッキーロケット同様、いわば“四角い馬体”をしていますね。腹袋にも余裕が感じられます。肩甲骨から肩にかけての筋肉の隆起には目を見張るものがあり、これもまたキンカメ産駒の特徴といえるでしょう。

サングレーザー
10月18日撮影
サングレーザー
しなやかな馬体で、身体に無駄な肉がついておらず、柔軟性が感じられる馬体です。体型的には非常に整っており、馬体的には距離が不安に映るような馬体には見えません。トモのボリューム感も安田記念に見たときと変わらず、短距離馬というよりむしろ距離の融通が利きそうにも見受けられます。

ステファノス
10月18日撮影
ステファノス
馬体を見る限りでは7歳馬とは思えない、若々しい馬体をしていますね。間隔をあけながら使っていることが、このフレッシュさにつながっているのでしょう。全体に筋肉がつき、幅のあるボリューム感のある馬体をしています。肩の筋肉、トモの部分も均整に筋肉がついており、いかにもバネのありそうな印象を受けますね。

スワーヴリチャード
10月18日撮影
スワーヴリチャード
ハーツクライ産駒らしい馬体で、距離が延びたほうがよさそう馬体をしています。安田記念のときも見ましたが、その当時と遜色のない、能力を発揮できるという意味では素晴らしい馬体をしていると思います。とくに肩とヨロの部分の筋肉の付き方が素晴らしく、首から肩にかけて、さらにトモの肉付きも申し分ないですね。

ダンビュライト
10月18日撮影
ダンビュライト
夏を上手に過ごしてきた印象を受けます。血統的にも不安はないですし、付くべきところに筋肉が付き、全身のバランスがよく、均整の取れた馬体ですね。距離に関しても2000mがピッタリ合いそうな感じですね。馬体から緩さも感じられませんし、一度使っての良化が見受けられます。

ブラックムーン
10月18日撮影
ブラックムーン
お父さんの産駒がマイル前後で好成績を残しており、この馬自身も初めての2000m戦になりますが、その距離延長への対応がカギになると思います。首、肩先から、腰のラインなどを見る限り、距離が延びてもよさそうな馬体をしています。脚質的には広い東京コースは向いていると思いますし、展開が向けばチャンスはあるはずです。

マカヒキ
10月18日撮影
マカヒキ
今さら言うまでもないぐらいの好馬体です。馬体のハリもあり、肩から腰にかけて幅のある力強い馬体をしています。凱旋門賞後はややパフォーマンスを落としていましたが、札幌記念でも復調気配が見える競馬をしていましたし、一度使ったことで素軽さも出てきたようにも見受けられます。ここで完全復活しても驚けないと思いますよ。

ミッキーロケット
10月18日撮影
ミッキーロケット
間隔が開いたことがわかるような緩んだ馬体はしていませんね。しっかり調教を積んでおり、もういつでも使えるような状態です。キングカメハメハ産駒だけに筋肉質で、とくに肩の筋肉が発達しており、前駆もガッチリしています。やや胴が詰まっている印象に見受けられますが、これはお父さんの産駒に多い特徴で、全体的にはバランスが取れた好馬体ですね。

レイデオロ
10月18日撮影
レイデオロ
肩の筋肉の隆起を見てもわかるように、力強さが感じられる馬体です。胴がゆったりしており、距離に幅がありそうな印象を受けます。馬体に変動の少ないタイプで、つねに素晴らしいパフォーマンスを発揮できる状態にあり、今回もダービー当時と遜色ないパフォーマンスが期待できると思いますよ。


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